不幸中の幸い

9/12
前へ
/21ページ
次へ
チクショウ…寄りによってこんな中途半端な時期に送りこみやがって…… 「さ、着きました……って、なんでそんな顔真っ青なんです?」 「シスター、俺のライフはもう0どころかマイナスなのですよ」 「何を訳の分からないことを……さ、行きますよ」 「はーい」 ああ、どうしてこうなるんだ……。 †††††††††††††† 「い…いない!?」 病室に入ろうとすると先に入ったシスターシャッハが血相を変えて出てきた。 「いないって誰が?」 「六課が保護した女の子がいなくなったんです!私は隊員の方に連絡しますから、あなたは病院内を探してください!」 「え~、どうせトイレに行って―――」 「探 し て く だ さ い !」 「サーイエッサー!!」 笑顔は本来凶器だと思うようん。 シスターシャッハに頼まれ(脅され)て渋々探すことに。つかこの病院誰もいないのかってくらいに人に遭遇しないんだが。 「お~いヴィヴィオや~い」 ルールルルル。あ、これはキタキツネか。 「ん~、外かな?」 玄関口から出て中庭に出る。つか異様に広いなこの病院。 「飴あげるから出ておいで~」 「飴!?」 ぶふぉ!? 強烈な衝撃が脇腹を襲ってきた。なんだ、新手のトラップかなんかか? 「飴、くれるの?」 飴で釣れるとは……この子の将来がちょっと心配になってきた。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

129人が本棚に入れています
本棚に追加