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「一つ…聞いてほしい…」
朱色の髪に肩から下の髪は水色をした不思議な髪色をした男は目の前に立つ女性の肩へ頭を乗せぽつりと呟く。
その言葉に女性もうんと小さく答えた。
「俺っちは存在してはいけなかった存在で…たくさんの命を奪った咎人で…死んだ方がいい人間だと思ってた…」
「…うん…」
「でもそんな咎人な俺っちに煌心兄ィや閑露クン、学園の皆…そしてお前…。
どうしてみんなそんなに分け隔てなく接してくれたんだろうってずっと思ってた…」
「うん」
「正直今でも分からない…いや、わかりたくないんだ。
知るのが怖くて」
「…あなたは怖がりな弱い人間。
自分自身を笑ってホントの自分ごまかし虚勢を張らないと心が折れてしまいそうになる弱い人。
それをみんなわかっているからだよ。
それにいち早く気づいたのがお義兄さんだったのね」
「あぁ…。煌心兄ィには感謝してもしたりないくらい感謝してる」
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