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「…………わかりましたよ。けど、なんで俺にだけ話したんすか?」
これは結構最初の辺りから思ってた疑問。
こんな大事な話なら団員を全員集めて話せばいいだろうに。
「んー? ああ、なんとなくだ。ってわけで心火、お前団員への伝言役やれ」
……またかよ。さっきから抜けすぎだろ。
この人がリーダーでホントに霧ヶ峰団は大丈夫なのか心配になってきた。
「はいはい、了解っすよ」
しかし、立場上軽ーく了解の返事を済ませ部屋から出ようとドアを開いたところ。
「わわっ!」
丁度紅茶を淹れてきたばかりの未来ちゃんとばったり遭遇。
あちゃーそういえば、忘れてた……。
「心火さん。私の紅茶……飲んでいかないんですかぁ?」
俺の進行方向から瞬時に撤退を理解した未来ちゃんが、涙目になる。
てかすでに泣いている。多分。紅茶のティーカップが乗ったトレイがカタカタと震えてるし。
「あーっと、ちょっと俺これから用があるからさ」
「ホントにですか?」
いや、上目遣いとかは止めような?
そのカワイイ見た目とマッチしてこっちの罪悪感がとんでもないことになるから。
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