1.

16/19
前へ
/154ページ
次へ
何だか変だよ、正嗣さん。 何か、変なビールでも飲んだのかな――……? 帰宅しても別れ際の正嗣の微笑みが気になったこの日――結局真琴は創作活動に気乗りする事ができず、眠りにつくしかなかったのだった。 それから六日後。 いつものガストで、お喋りがてらの進捗報告。 「先週ネタがなくて苦しんでたって思えない」 真琴の持参した原稿を手に、陸は驚きと喜びの入り交じった表情でそう呟いた。 「大分刺激的な仕上がりだねー……。どんなイラスト描けばいいか、迷う」 小説に挟むイラストを描く事になっている陸の顔は、妙ににやけている。
/154ページ

最初のコメントを投稿しよう!

154人が本棚に入れています
本棚に追加