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「来週中には仕上がると思う」 真琴はそう言って、二杯目のアイスコーヒーを一口飲んだ。 学園を舞台に、杉本紘平をモデルにした美しい主人公と、彼を取り巻く麗しき男達の愛憎劇。 書いている最中に「これ無茶すんなー」と、自分でツッコミを入れてしまうのは、やはり苦手分野だからか。 「ページをオーバーしないかが心配だよ」 「大丈夫。そこはどーにでもなるから」 雪華が頷いた。 「早く仕上げて、打ち上げで焼肉食べに行きたい」 ハンバーグを口に運びながらそう呟いた真琴。 「今、肉食べてるし」 苦笑いの陸が、真琴のデジカメを手にした。
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