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「一応……モデルはいるんだ」
「お」
毎日バッグに入れて持ち歩いているデジカメと、スケジュール帳を取り出し、テーブルに置いた。
「この人達……絡めないかなあって」
デジカメを起動させ、先日の飲み会で取った画像を表示させると、それを雪華と陸に見せる――二人は同時に声を上げた。
「絶対、イケる!!」
「……!?」
杉本紘平は得体の知れない寒気に体をぞくりと震わせた。
勤務中に感じた、何か。
……何だろう……。
風邪の悪寒でない事を祈りつつ、彼は再び目の前の書類のチェックに取り掛かった。
そんな彼を横目でちらりと見遣る人間がいる。
真琴だ。
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