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そう、あの事件…ハム工場事件が私の頭の中を駆け巡った…。
2006年6月、私達の村にハム工場の職員達が来た。
「巨大なハム工場を建てたい」と。
「建てるなら都会にしてくれ!」「こんなのどかな村に工場を建てさせてたまるか!」
村の人々は必死に対抗した。
そもそも、この村には民家と田んぼ、畑ぐらいしかない。 工場職員はそこの地域に建てる予定だったのだ。
村の人々の対抗も虚しく、ハム工場は建てられる事になってしまった。
ただ、畑や田んぼが広がる建設予定区域に1件だけ古い民家があった。
工場職員達はその民家に住んでいた家族を無理矢理追い出して民家を壊し、工場を建ててしまった…。
しかしその後、追い出された家族の行方がわからなくなったのだ。
警察も村人も必死に捜したが、今でも その一家は見つかっていない。
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