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俺は遊快部の部室である旧生徒会室で幼馴染とその事を話していた。
「んで、多分二人は入ると思うんだ」
「ほんと!? やったー!!」
彼女は柚無結菜。我が遊快部の副部長である。
「それでさ、一人女の子のほうなんだが、日本人じゃないみたい」
「ん、どゆこと?」
「髪っつか……あれは髪なのか?」
「言ってる意味がわかんないんですけどー」
結菜は長机に顎を乗せ、俺を睨む。
「なんつーか、虹色……? みたいな感じなんだよ」
「あ、その子ね。一年生に人形みたいな可愛い子がいるって学校中、噂で持ち切りだよ、知らなかったの?」
「まあな。噂話とかは興味無いからな~」
俺は得意げな顔でそう答えるが、それに大して結菜は頬を膨らませて、
「これだから慶汰は。もっと情報を集めたほうがいいよ」
「へいへい」
全く、と結菜はため息をつき、お茶を飲んだ。
「そういや、今日は皆来ないんだね~」
「まあ、朝だけだからな。別に何もしてないじゃん、来たってあまり変わらないと思うぞ?」
「変わるもんっ。トランプで遊んだりできるじゃない」
「トランプかよ……。スピードでもやるか?」
「やだー、慶汰強いもん」
そのとき、結菜の携帯電話が鳴った。
「あ、今日友達と約束してたんだ。それじゃ、またね」
「おう、またな」
カバンを持ち、駆け足で部室を出た。
一人になった俺はお茶を一気飲みして、
「……俺も帰るか」
そう言い部室を出た。
一人で下校した俺は近くの書店へ足を運んでいた。
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