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世界から逃げたくて辛くて
生きたくなくて苦しみ
泣き喚く少女に
青年は世界を作った。
不器用な愛し方しか
出来なくて少女はひたすら
青年を傷つけたのに
青年は笑って「愛してる」と
言った。
(なんでなんでなんで
なんでなんで
ワカラナイヨ―…!)
愛に触れた事の無い
少女には,
青年が何故少女を愛して
くれるのか解らなかった。
それ故少女は何故
自分が愛されるのか。
何故青年は
笑っていられるのか。
いずれは
突き放されるのじゃ
ないだろうか。
様々な思考が巡り少女が
行き着いた先は
(逃げないと言うならば
証拠を見せてよ。
永久に共に居るというなら
形にしてみせてよ)
少女は青年を刺してみた。
深く、抉るように。
青年は笑って言った。
「愛してるよ。」
少女は泣き崩れた。
そして それから、初めて。
青年に手を伸ばし
触れようとした。
刹那 少女は。
愛に触れた。
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