『地居 真』

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「もう朝か・・」 今日もいつものつまらない一日が始まった。 外では、鳩たちが仲間と一緒にぽっぽーと鳴いている。 俺にそんな仲間はいない。 「朝ごはんでも、、食べよう」 ベッドから起き上がり、リビングを通り抜けてキッチンへと移る。 「今日もパンでいいか」 キッチンにある8枚切りの食パンの入った袋から一枚の食パンを出し、トースターに入れる。 焼きあがる前の間、インスタントのコーヒーをカップにあけ、置いておく。 キッチンのそれらを放置して、洗面所に顔を洗いに行く。 そして、いつのまにか朝食も終わり、いつものように制服に着替え、家を出る。 いつもの変わらぬ通学路。 すれ違う同じ制服を着た学生たちは、俺に声を掛けてくることなんてない。 なにも考えずに歩いていると、いつも通っている翔子学園(しょうしがくえん)の門の前にいた。
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