『地居 真』

4/7
前へ
/8ページ
次へ
「おはよー」 門の前では、いつもの様に体育教師が生徒に強制的に挨拶を促している。 「おはよー」 俺にも声を掛けてきた。 「・・・」 「なんだ、真元気がないぞー?今日も低血圧か?」 「まぁ、はい」 そそくさと教師から逃れ、靴を履きかえて教室に向かう。 教室までの廊下にも様々な生徒がいるが、誰も俺に挨拶をすることはない。 俺の属する2年F組の前に着いた。 ただ無言で教室に入る。 教室に入っても、誰に見られるわけでもなく、誰に挨拶されるわけもなく、席に着く。 カバンから教科書を出し、机に全てをしまう。 俺は、学校に着くといつもの習慣を始める。 「今日はどうかな」 俺の視線は、ある女の子グループへと向いた。 視線の先では、制服のスカートがかなり短めになっている4人の女子生徒が周りのイスや机を使いながら楽しく談話していた。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加