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「でさ、うちの彼氏ボコられてさー」
「うっそー、それかなりヤバいじゃん」
俺にとって、話の内容はどうでもいい。
すると、1人の女子生徒が組んでいた足を組み替えた。
「・・ピンクか」
そして、机の上に○秘と書かれたノートを取り出し、ページを開く。
そこには、4人の生徒の名前とその下にいくつかの色が書いてある。
しかし、“恵梨香”と書かれた名前の下には、ひとつも色や線が唯一書かれていない。
俺は、“由紀”と書いてある名前の下のピンクに正の字の線を一つ書き足した。
キーンコーンカーンコーン
始まりのチャイムが鳴った。
「もう時間か・・」
俺はノートを閉じて、机にそっとしまった。
そして、つまらない授業がいくつも始まり、気づくと終わっていた。
「今日は二人か・・」
昼休みに先ほどのグループを見ている時に、一人が前屈みになり、真っ白な布地が見えた。
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