プロローグ

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・・・それは昔のことだった。幼かった俺はいつも外で遊んでいた。今もそうだが、俺はあまり人に馴染めなかった。その頃は田舎に住んでいたのでいつも豊かな自然が遊び相手だった。 いつの日だったか、俺は新しい遊び相手を探すため森の奥へと進んでいた。小さな小川を越え、座れそうな岩があったので休憩しようかと近づいた時・・・ そこではっと目が覚めた。こんな夢は久々に見た気がする。背中にはじっとりと汗が流れ、俺の不快度指数は最高点だった。何故昔の夢を今頃になって思い出したのかよくわからないが、よりにもよって学校初日の日に見なくてもいいと思った。俺は憂鬱な気分から逃れるため素早く身支度を整え、少し早めに登校することにした。 少年が家を去った後、彼の家には何かが立っていた。人と言うにはあまりにも整いすぎた顔立ち、職人が手掛けたかのような髪の毛、そして普通では有り得ない色の違う瞳。それは少年の後姿を見送ると、 「ようやく貴方に会えたわ。これから楽しくなりそうだわね」 と言い残すと何処かへ消えてしまった。
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