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「…え?そんな本格的なのやるの?私はただ、桜見ながらおにぎりでも食べたらそれで良かったんだけど…」
「え?」
にやぁ…っと、嫌な笑顔を浮かべた咲良は、勝ち誇ったように
「もぅ。仕方ないなぁ!亮太がそこまで言うなら、本格的なお花見してあ・げ・る!」
ち…ちくしょう…!負けた…!何かよく解らんが、負けた気がする!
敗北感に打ちひしがれていると
「んじゃ、明日やろうね!お花見!私、お弁当作るからさ!」
って、飛びっきりの笑顔でそんな事言われたら、敗北感なんてどっかにいってしまった。
俺はいつもこの笑顔に弱いのだ。
「あぁ、楽しみにしてる。たこさんウィンナー、忘れんなよ。」
「オッケー!オッケー!まぁかせといて!」
そんな、何気無い日常が、全ての始まりだったなんて、俺は思いもしなかったんだ。
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