1回目 夢もまた現実の一つ。

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英雄:へ? 喧太:親父の言葉や 喧太はジュースを一口 飲み 沈み行く太陽を見つめながら話し始めた 喧太:オレの親父はな ごっつカッコ良かったんよ 周りから慕われて オレもよく一緒に飯食いに行ったんよ オカンは酒に酔って 帰って来る親父にいつも 怒っとったけど 親父は絶対にオカンを怒らんかった 何故かって? 愛してたからや 親父は家族も友達も 他人も愛してたんや 道端に座り込む ホームレスまで親父の事を 知っとったぐらいや で ある日な オレが学校でケンカして 呼び出しくらった親父と一緒に学校から 帰ってた途中に… 「喧太、お前の夢はなんや?」 「……どうせ夢や…叶いっこない…」 「ふ~ん… 父ちゃんはそう思わんけどな」 会話はそこで 終わったんや でもな それがオレと 父ちゃんの最後の会話やったんや
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