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「あーあ、ありゃ説教タイムだろうね。」
「どっちの?」
「ナツさんに決まってるよ。ま、僕らには関係ないことだけど。
…じゃ、巨人からの許可も出たし、地上に戻るかな。」
残されたジャックは、おもむろに金貨の袋と金の鶏を持ちました。
そして豆の木を下るため、城の外に――
――って、ちょっと待って下さい!
こっちがしばらくナレーターに徹してたら…何をしてるんですか、貴方たち!
追いかけてくる巨人は!
命からがら逃げ出して木を切り倒すシーンは!
どうするんですかっ!?
「いいじゃん、別に。円満に終われば言うことなしだよ。」
「そうそう。巨人が地上に落ちて死ぬとか、ちょっとグロイしね、あのシーン。」
いや、だからそういうことじゃないんですってば!
あーーもう!
この物語ブレイカーどもがっ!
原作者が見たらどう思うんでしょうね、この寸劇!
「そんなん、俺らに関係ないし。そもそも俺、こんな劇出演したくなかったんだよね。」
「あれ、なんか用事あったの?」
「うん。妹の文化祭、見に行く予定だったのにさ。」
「あー、だからか。拓史もちょいちょい機嫌悪そうにしてたもんね。」
「そうそう。」
いや、聖悟くんもそうですけど、そんな私情持ち込まれても知りませんからっ!
てか今回、出演者の不機嫌率高っ!
…あーあ、
もう新キャラをいれても展開になんら変わりはないんですね、この童話劇は…。
もういいです、今回も無理矢理〆ちゃいましょう。
こうして巨人から金貨と金の卵を産む金の鶏を奪ったジャックは、大金持ちとなり母親と幸せに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
……?
あれ?
そういえばいなくなった巨人さんとハープは…?
END
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