「ジャックと豆の木」

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おまけ ~その後の巨人とハープ~ ハープ(那津)は巨人(聖悟)に抱えられ、部屋まで戻ってきた。 ゆっくりと椅子に降ろされ、座らされるが、ハープの女性は巨人から顔をそらしてそっぽをしまう。 「で、何。」 「…まだ怒ってんのか?」 「怒ってたら、悪い?」 「………。」 約20秒の沈黙。 ついに巨人はガバッと頭を下げる。 「…ごめん。謝る。俺が悪かったから…」 そして、小さな声で謝罪した。 「……。」 「無視するのだけは勘弁してくれ。キツイ。」 懇願するようにそう訴える彼は、 自信満々な普段の彼とは全く別人のようだ。 ハープははあ、と息をついた。 「女々しいね、君も…」 「女々しくて悪かったな…でも、マジで頼む。許してくれ。」 「…はあ。いいよ、別に。元々、一日後くらいには頭冷えてたし。」 「じゃあなんで、メールに返信くれなかったんだよ…」 「ま、ちょっと意地悪してみたくてさ。」 「…この野郎。」 どさ。 「――え?」 「なんだ。」 「ちょ、ちょーっと待って聖悟クン?この体勢何かな?」 両腕を絡みとられ、完全に男に押し倒された状態。 ――ちょっと、待てよ。 ハープの女性の表情が凍りついた。 反対に、打って変わって元気を取り戻した巨人はニヤリと笑った。 「ふん、こっからはオシオキだ。この五日、溜まった分を消化させてもらう。」 「た、溜まった分って……っっ!ちょっと、まだ劇中でしょ!?」 「どーせもう終わってるよ。それより、こっちに集中しろ。」 「わああああっ!」 END 相変わらずな二人……。 .
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