二舞*千客万来

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一段落ついて、店内を見回すと"栄太郎"と呼ばれていた男らはいなくなっており、器の下にお代が置いてあった。 「お侍さん、助かりました。何かお礼をさせてください。 名前お聞かせ願ってもいいですか?」 「うーん…じゃぁここでご馳走してください!! 僕は、そうじ……ろう、宗次郎といいます」 「私は藤倉と申します。 今用意させてもらいますね」 宗次郎と名乗る男は、それはそれは大層美味しそうに餡蜜を食べたそうな。 「僕、甘味には目がないんです。ここの餡蜜絶品ですね!!」 綺麗な顔を緩ませにこにこと笑っていた。
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