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なんと"桂"が突然、藤倉たちのいる路地に曲がって来たのだ。
そのまま衝突。
「いてぇ…」
「すまない!!急いでいるんだ!!!
うぉッー…」
………
何故、こうなった。
現在藤倉と阿久津、桂は近くにあった納屋…否、ごみ溜めに三人で折り重なるような佇まいでいる。
「恭彩…何してんの?
つーかなんだ?すげぇ臭うぞ、ここ」
「しっ」
ダダダ―…
「どこに行った!!」
「流石だな、逃げ足だけは」
足音が遠くなり、外が静かになった。
「いやぁ忝ない、助かりました!!あなた、攘夷派の人間ですか?…まさかッあいつらの仲間―…!!?」
「は…?
何言ってんだ、こいつ?」
藤倉たちは、堆肥にするための生ごみを貯蔵していた(…と思われる)納屋から出た。
「いえ…そういったものには縁もゆかりもない者です。
何をされたのか存じませんが、全力疾走されてるあなたがこのまま捕まり殺…あなたの行く末を按じたまでです」
殺…と言ったところで、桂は目を恐怖?で潤ませていた。言葉は選ばなければ……いけないのか?
「感謝します。
派閥で"仲が悪い"のです」
………
興味はないが、果してそんな軽い話なのだろうか…と思う藤倉だった。
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