三舞*長州の浪士

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藤倉自身、なんで助けたのかは不明だ。 「では、これで…」 風呂に入りたい。 臭いが付いてしまったようで、気持ち悪い。 「見ず知らずの男に情をかけてもらって、このままでは気が済みません!! お礼をさせてください!!!」 「いや、結構ですよ。 (面倒だし…)」 「面倒なことは遠慮したいね」 胸の内に留める藤倉と、それを口に出した阿久津はその場を去ろうとした。 ………… 「お・願・い・し・ま・すぅ…」 桂が…ずり下がってきた。はっきり言わなくとも、邪魔だ。 「……もうすぐです。 私"共"がいる旅籠にお風呂がありますので、ゆっくりしてください」 「誰か他にいるんですか?」
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