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「なんですか、顔見知りだったんですね。一応紹介しましょう。
こちらが藤倉恭彩さんと、阿久津傑さん。で、そっちが吉田稔麿に高杉晋作、私が桂小五郎です」
桂はその場の空気を一切無視して説明した。
そもそも、私が悪いわけではないだろう。警戒不足かと。
「…で?
お二人さんがここにいる訳は?」
にこにこしているが、吉田の機嫌が悪いのがわかる。
「私が壬生狼に追われて…」「はぁ?何してくれてるの、桂さん?」
吉田は、敬う気があるのかないのかわからない口ぶりだ。力関係は不明だが。
「……助けていただいたんです。見ず知らずの私を」
「ふーん…それはよかったね。命拾いしたね。
……死ねばいいのに」
「………。」
可愛い顔して何をいうか。
女にも近い美形が妖艶に笑う。
「……あ、お二方!!どうぞ風呂へ」
「ありがとうございます…」
「そういえば、お前ら臭うな」
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