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十六年前、ロシアの小さな村でセイシアはクラリネット家の長女として生まれた。 他に姉妹がいなく、一人っ子だった彼女は、その分両親に愛され世間一般で言うとても良い子に育っていった。 しかし、そんなセイシアの幸せな生活も長くは続かなかったのだ。 セイシアが十歳の時、ある出来事が起こる。 「ねぇママ、何でそんなに嬉しいの?」 【思考を読み取る】力。 そう。セイシアはこの歳で能力に目覚めてしまったのだ。 そしてこれが、不幸の始まりだった。
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