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そしてセイシアの目の前には、セイシアの腰の高さまである細い円柱があり、その円柱の上には、黒い水晶玉のようなモノが置かれていた。
ゴクリと、唾を飲み込み怪しげな部屋の様子を窺う。
すると彼女は突然目を見開き、驚愕した表情で目の前にある黒い水晶玉をまじまじと見つめた。
そして彼女は恐る恐るといった感じで、目の前にある無機物であるはずの黒い水晶玉に向かって口を開く。
「この声は……あなたですか?」
言葉を発するセイシアだが、もちろん黒い水晶玉に反応はない。
「あなたは誰なんですか?」
なのに、
「どうしてここにいるの?」
なのに彼女は、まるで黒い水晶玉と対話をしているような口調で続ける。
「あなたには私が必要なのですか?」
そして__、
「いいですよ。私でよければあなたの力になりましょう」
__セイシアは悪魔を体に宿した。
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