終章

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もう一人は、部屋のドア横に、腕を組んで壁に寄りかかっている男性。 男性の顔つきは少年のようで、服装は学校の制服なのだが、上着のボタンは全部あいていて、その下にドクロが描かれている服を着ている。 服の所々にチャラチャラとしたキーホルダーを身につけ、両耳には十字架のピアス、髪は茶色。 そう、この少年の名前は裏表真理。 聖オリエント学院の生徒であり、神木優人と唯一会話を成功させている男だ。 裏表は壁に寄りかかったまま、腕を組み、目を瞑ってじっとしている。 すると、キーボードを叩く音が鳴り止み、女性がくるりと椅子を回して裏表に体を向けた。 その際に、美しく艶めかしい銀髪がなびく。 女性は大きくて二重、澄んだ金色の瞳を裏表に向け、桜色の唇を開いた。
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