序章

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そう言って少年は少女に近より、右手で少女の胸をブラ越しで鷲掴んだ。 「__ひっ!?」 突然胸を掴まれ体が跳ね上がる少女。 大声で叫びたい。逃げたい。そう思っていても、体は恐怖により全く機能してくれない。 間近にある少年の顔を見ているだけで、その黒い瞳を見るだけで少女の目から涙が溢れ頬を伝う。 そんな少女に、少年は少女の胸を掴んだまま、 「だからぁ、俺は別にアンタの事を今ここで犯してやったっていいんだぜ?」 「……ぁ……ぁ……」 少女は言葉を発したいが出てこない。喉を押し潰されている感覚すら感じる。 そして少年は最後に、 「それがイヤってんならさっさと消えなブスッ」 少女は震えながらコクっと頷く。 少年が掴んでいた手を離すと、少女はズルズルと足を引きずりながら去っていった。 残った少年は小さな声で呟いた。 「あぁ…………ダリぃ」 この少年の名前は神木優人。 この物語の主人公である。
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