知らない記憶

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「方言って暖かいですよね。 話していてとても和やかになります」 と、言えば山崎は 「…この間も同じこと、言ってましたね」 と言って軽く笑った。 「この間…?」 「ええ、言ってたじゃないですか。同じやり取りしましたよ」 「そ…そうでしたっけ…」 驚くよりも、なんだか気持ち悪いと思えた。本物の沖田総司と同じことを言うなんて。これも一度じゃない。 わざと目を逸らして誤魔化すと山崎は友梨奈の横に座った 「方言ってのは…その土地の文化、歴史の一つや。大切に大切に、守っていかなあかんもんや」 「わ…っ!やっぱ訛りがあるのは良いですね。出来ることなら、これからは私に対しては方言で喋ってくれませんか?」 「まあ…沖田さんだけやったら…」 なんとなく嬉しそうに頬を掻き、照れ隠しに俯く山崎の意外な一面は友梨奈の目にしっかりと映っていた
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