『 僕らは何故、 』

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「僕は食べられる為に生まれたのさ。偶にこの道を通る、あの生物に」
「何故この世界に生まれたのか、僕はそれをずっと考えてきた。そして、ようやくこの結論に辿り着いたんだ。君には分からないよ」
「今日はあの生物が通る日。君には申し訳ないけど、僕は行く」
「やめてくれ。止めないでくれ」
「君は素晴らしい事をしているつもりだろうが、それは違う。君の行為は僕の幸せを邪魔し」
「……」
「分かった。分かったから、そんな情けない顔をしないでくれよ」
「ごめん。僕は僕の生きる理由ばかり見つめ過ぎて、君の事を考えていなかったみたいだ。もうあんな事は絶対に言わない」
「僕の宿命なんて、忘れてやる」