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「さて、あとは朔夜と透俐だけですね」
「どちらからいくんですか?」
顔を見合わせた透俐と朔夜は暫く見つめ合う。
「ちょっと何見つめあってるんですか。透俐さんが穢れちゃうからやめてください」
「俺は一体なんなんだ…どうする透俐」
「うーん…やっぱり委員長は最後だろ。ってことで朔夜先にどうぞ」
「どんな理由だ…まぁ、いい」
溜め息をついて朔夜はお題について話始める。
「俺の家は病院だ」
「へぇ、結構似合いますね」
若干忘れられた設定な気がするが朔夜は眼鏡男子だ。それも相俟ってインテリな印象を受ける。
「朔夜は白衣似合いそうですね」
「将来はやっぱり医者ですか?」
翼の質問に朔夜は顎に手をあて考える素振りを見せながら答える。
「いや、まだ決めてない。自分の好きなことをしろとは言われているが多分親は病院をついでほしいと思っているだろうからな」
「せいぜい薮医者にならないようにしてくださいね」
スパーン
「なるか馬鹿」
憎まれ口を叩く優太の頭を軽くはたく。
「なるなら完璧に、だ。当たり前だろ…さぁ、残るはお前だけだぞ透俐」
全員の視線が透俐へと向く。
「俺の家は…」
「家は…?」
「……まぁ色々だ」
適当な答えに肩を落とした翼が少し大きめな声で抗議する。
「真面目にやってくださいよ!先輩が始めた企画でしょう!」
「真面目って言ったって本当のことだからな…翼、SSって会社聞いたことないか?」
「え?それは勿論…金融関係から製菓・玩具まで幅広く展開している日本に知らない人はほとんどいない超有名な大会社ですよね」
「そう、そこ俺の家」
「………え?」
唐突過ぎる暴露に翼はろくに声をあげられず固まる。
「嘘…」
「ついてどうする」
「じゃあ…」
「本当だ」
「……………えぇぇぇえぇえ!?」
置物委員長は予想以上に凄い人だった。
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