プロローグ

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入学式。 壇上では教員、生徒会と挨拶を終え、式も終わりに差し掛かったころ。 『続いて、風紀委員会の紹介です』 出てきたのは二人。 眼鏡が似合うイケメンさんと綺麗な黒髪の美人さん。マイクの前に立ったのは美人さんで、挨拶が書いてあるであろう紙を広げる。 「えー、只今ご紹介に預かりました風紀委員長の色無透俐と副委員長の井上朔夜です…」 自己紹介が終わるとそのまま黙り込んでしまう美人さんもとい透俐。 会場がざわつき始めた頃、透俐はようやくアクションを起こした。 「やっぱりいいやこういうの。悪いな朔夜」 イケメンさんもとい朔夜に一言謝ると、透俐は挨拶の紙を破り捨てた。 彼を知らない新入生はそこで信じられないものを目にする。 「新入生の諸君。ぶっちゃけ俺は仕事をしたくない」 風紀委員長の職務放棄を目の当たりにした。
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