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初めての恋③
女子寮の自分の部屋に戻って中に入るなり
「えらい、疲れきった顔しとんな~いちごちゃん」
関西弁の女の子が私の顔を見るなり言った。
彼女の名は加藤 ルミ。いちごがこの学園に編入した当初に仲良くなった友達だ。
「うん。まぁ・・・色々あったからさ~特に、実習中なんさ~」
私は今日あった出来事を同じ時間帯に調理室に居たルミちゃんに話す。
まぁ、内容はほとんど樫野に怒られた事だが・・・。
話し終えて、彼女の顔を見るとニヤついていた。
何故かは最初わからなかったが、理由はすぐに解った。
「へぇ~いちごちゃん、樫野くんの事好きなんやね」
意地悪っぽく言う。
へっ・・?誰が誰を好き?
私が?樫野を好き・・・・?
頭の中で考えても、何でそうなるのか理解できなかった。
それと同時に顔が熱くなるのがわかった。
「ル・・ルミちゃん!ごめん、ちょっと用事思いだしたから、先に寝てて!」
私はそう言いながら慌てて部屋を出た。
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