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結婚式~happy wedding~⑩
「はぁ~・・とりあえず、間に合って良かったわ」
ママが、ため息をつきながら言う。
二人は、それぞれの控え室で式で着るドレスとタキシードのサイズ合わせを始める。
コンコン・・・。
いちごの控え室のドアがノックされ
「はい。どうぞ」そう、返事をする。
ドアが開いて中に入ってきたのは二人の結婚式の為にフランスから急遽、帰国したアンリ・リュカスだった。
「ア・・アンリ先生!!」
私は、思わず立ち上がりながら言う。
「いちご、結婚おめでとうございます。今日は、招待してくれて嬉しいですよ」
わざわざ式の前に祝福の言葉を言いに来てくれたらしい。
おそらく、忙しいスケジュールを調整したのだろう。
そう思うと、いちごの心は申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
そんな気持ちを見抜くかのように
「気にする事はありませんよ。私が自分で決めて、ここに来たのですから・・それに、可愛い弟子達のためなら多少の無理はします」
そう、アンリは話してくれた。
その後は、少しだけ話をしてアンリは樫野のようすを見に行くと言い、私の控え室を出ていく。
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