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私の大切な人②
真が材料の仕込みをやっていると
誰かが階段を降りて・・・・
ドタタタタ・・・ダン・・落ちてきた。
その音を聞いて、あわてて仕込み中のチョコレートがはいった鍋の火をとめて階段から落ちた女性に歩みよって
「おっ・・お前!大丈夫か!?」
顔を覗き込み、少し心配そうに言うと
「いっ・・・ててて、ごめんね真。でも大丈夫だよ。」
私の元気な姿を見て彼も安心したらしい。
彼女の名前は天野・・・いや、4年前に日本に帰国後、すぐに結婚して
苗字が変わり今は樫野いちご。
いちごは真に怒られると思ったが
「良かった。気を付けろよろ・・・いちご。」
そう、一言だけ行って仕込み作業に戻る。
学生時代の彼なら間違いなく怒っていただろう・・・と、いちごは心の中で思った。
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