全てのはじまり

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「おう!慎 一緒に帰ろうぜ!」 そう言って僕の肩を叩いたのは、幼馴染で一番の親友の高橋裕之(たかはし ひろゆき)だ。 頭は少し悪いがスポーツ全般何でも出来る。 しかも仲間思いで、熱血系のため男女ともに人気がある。 そして僕の名前は 長谷川慎(はせがわ しん)だ。 僕はこれといって突出した特技や才能はなく、総合的に全てが中の上くらい。 強いて言うと、周りにメガネが増えてくる中、ぼくは視力2.0を維持し続けているということがただ一つの特技だ。 それに人間関係も中途半端だ… 僕には広い意味での「友人」はそこそこいるが、 胸を張って親友と呼べるのは裕之だけなんだ… 熱中できるものや厚い友情、生きがいの無い生活はつまらない、 ある意味不幸せとも言えるかもしれない。 …頭では分かってるんだ… この日々がすごく恵まれたもので、世界と比べればとんでもなく大きな幸せだということも… しかし、頭で分かっていても人の価値観は一人ひとり違う。 だから僕はこの日常を充実していないように感じる。 そんな憂鬱と現実を切り替えて生きている それが僕だ
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