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カツカツ....
「キャーー!」
「ちょっ、.... .... あの人だれ!?」
「チョーかっこいい!」
女子社員が上げる黄色い声を浴びせられる。
加えて。
あつーーい眼差しを受ける。
うるさい。
その男、玖珂薫は思う。
すれ違う社員に毎度同じようなリアクションをとられ、
それに対して作り笑顔返すことは大変つかれる。
これじゃあ部長のところに着くまで身がもたない....
同じフロアをいったり来たり。
探しているのは業務部の榎本部長のデスク。
ここに訪れたのは一年ぶりだが....
おかしい。
このフロアの筈なのに。
周辺をうろうろするも、目に入るのは数々の眼差し。
勘弁してくれ....
というか、
「こんなに探してもないなんて.... 。」
場所が移動してしまったのだろうか?
すっかり困り果てて、さすがに誰かに尋ねるか、と思ったとき。
「本日配属になられる玖珂課長でしょうか?」
声をかけられた。
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