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《玖珂薫》 これが名前か? 「玖珂くんはかなり優秀でな、今回のプロジェクトに協力してくれることになったのだよ、まぁ、一時ではあるが、君の上司となる人だ。.... まぁ、どうせ今日の朝礼で紹介するから取り敢えず向かってくれ!.... 頼んだぞっ!」 というや否や資料と手帳をもって会議室に向かっていった.... 部長、社員証忘れてます。 社員証無しでは会議室の利用ができない。 まぁ、いいや。──いや、よくないか?.... などと思いながらデスクに置いたままの免許証と社員証をとり、上着を羽織って社員専用車のある車庫へ向かう。 車庫につき、乗車して、エンジンをかける。 『あ、それと、玖珂くんはかなり目立つからすぐにわかるよ!』 部長はそう言っていたが.... 顔がわからないのに探すことなんて.... しかし。 その“目立つ”の意味を知るに苦労はしなかった。
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