#02

9/30
前へ
/427ページ
次へ
**** 朝の朝礼。 榎本部長が社員を集める。 ザワザワッ 皆、部長の横に立つモデル並みのイケメンを前にざわつく。 「えー、今日から一期間中この新宿支部に配属になった玖珂薫くんだ。今回のプロジェクトに業務部で指揮をとってもらう。彼は皆に良い影響を与えてくれるだろう。共に頑張ってくれたまえ。」 榎本部長からの紹介を終え、玖珂は、 「只今ご紹介に上がりました、玖珂というものです。札幌支部からこちらの新宿支部に配属されました。一時ではありますが、皆さんと納得のいく結果が出せるようサポートさせていただきますのでよろしくお願い致します。」 おおーっという声と、キャーという歓声と、パチパチという拍手が鳴る。 近くの女性社員が、 「札幌支部の玖珂課長って、チョー有名じゃない?!」 「え!そーなの!?」 「だって、今流行ってるあの化粧品のCMのチーフ、勤めてたの玖珂課長だよ!」 「すっごーい!てか、玖珂課長かっこよすぎーー!」 「あたし、さっき廊下でスレ違ったんだけど、イイニオイしたぁ。」 キャハハハと盛上がる女子社員。 あのCM.... そっか.... そんなにすごい人だったのか。 黒江はドキドキした。 他の女子社員とは違う理由で。 そんな人と仕事が出来る。 貴重な経験だ。 得られるものは遠慮なく自分のものにしなければ。
/427ページ

最初のコメントを投稿しよう!

169人が本棚に入れています
本棚に追加