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ふと、黒江の目にとまる。
「なんだっけ?」
茶色の封筒に入ったものをとりだす。
【新社員歓迎会のお知らせ】
あぁ、これか....
そう思いながら視線を下へとスライドさせる。
ん?
《参加者は営業部海野まで。〆切は6/2》
そーいや、申し込みするか決めかねていたんだけど....
すっと司が覗き込む。
「歓迎飲み会のお知らせじゃん。まだ持ってたの?.... つか、もしかして今気が付いた?」
歓迎会があることは知っていたが、自分に渡されたお知らせのビラを初めて見たのは今である。
「まぁね。」
むっと、司は眉を潜めて
「まぁね。って.... ちょ、これ、〆切過ぎてんじゃないの!」
「そうだけどーー.... 」
「あんた、そーゆーのいい加減参加しなさいよ!」
ピシャリという。
お酒あんましつよくないし、それにーーー.... ....
「いいよ、別に。私ウケないし。」
黒江は外見があまりよろしくない。と、思っている。
身長は168㎝と、長身で、黒渕眼鏡。ストレートの長い黒髪。それが、もともと色白い肌を一層際立たせる。
だが、黒江が気にしているのは“そっちの”外見ではなかった。
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