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中学生までは、日本にすんでいながら国籍は母方のアメリカ国籍だったが、高校生になり、選択権が得られてから迷わず日本国籍を取得した。
日本人になりたかった。
まぁ、今は日本人だし、しっかり血も流れてはいるのだが。
祖母は、
大変美しい人だった。
写真の中で微笑む若い頃の祖母は艶やかな黒髪に小さな鼻をたたえ、憂いを帯びた漆黒の瞳に健康的な肌褐色の肌。そして、すらりと伸びる四肢。
日本の誇る“大和撫子”そのものであり、
亡くなってしまった今でもなお、黒江の憧れである。
お祖母ちゃんに似たかった。
黒髪が欲しい。
深く、濃い、その双黒の瞳も。
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