169人が本棚に入れています
本棚に追加
++++
『ウケないって.... 』
そんなことないに決まってる。
司はそう思った。
司は黒江がそのような容姿にであることを知っている、唯一の理解者である。
幾度か、黒江の自宅でだけだが、黒江のスッピンを見ている。
思うに。
かなりの美人。
外国人でも、ここまでは.... と思うほど。
すっと通った鼻筋、薄い唇。透き通るような肌。
確かに。
東洋系の顔つきとは..... まぁ、程遠いだろう。
その容姿に、初めて見たときは本当に驚いた。
なにより。
自分の素を見られている黒江は本当に嫌そうにしていることにも、だ。
けれど。
理由を知ったとき、同時に知る。
万人がそうではないのだ。と。
美人なんだから自覚をもって、なんてそう易々と言ってはいけない。
個人の望むものは世間一般論にあててはいけないのだ。
それからは、司が主観で黒江の容姿に対する発言をすることはなくなった。
それでも、
外見云々置いていて、自身をもって欲しい。
司は、そう思う。
最初のコメントを投稿しよう!