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空side
暑い夏が過ぎて少し涼しくなった。
ここに帰ってくるのは何年ぶりだろう。
「空~、着くわよ~。」
僕は昔から身体が弱く、よく病院に入院したりもした。
「都会は空気が悪い。」と父さんが言ったためここで暮らすことが決まった。
僕はここが昔から好きだった。
「美咲ちゃんと結唯ちゃんは元気かしらね?」
「美咲姉はともかく、結唯はうるさいくらい元気なんじゃない?」
「あの姉妹はいつも元気で仲がいいからな。」
父さんは笑いながら言う。
僕がここを好きな理由・・・。
それは僕の大好きな幼馴染の結唯がいるから。
結唯は僕と同じ中3で美咲姉は僕たちの2コ上の高2だ。
昔は家が隣同士だったためよく3人で遊んでいた。
結唯は僕の好きな人だ。
会えるのがとても楽しみだ。
「さぁ、着いたぞ~。我が家だ!」
昔と何も変わっていない。
3階建の木造の一軒家。
「あっ!結唯!!空、来てるよ!! お父さんたちも早く~。」
家に着いた途端、隣の家の前で美咲姉が白石さんたちを大声で呼んでいた。
「久しぶりです、空のお父さん、お母さん。」
「久しぶり~美咲ちゃん! 大きくなったわね~。」
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