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「美咲ちゃんかい? 驚いた、可愛くなったね。」
「いいえ、そんなことないですよ。 空、久しぶり! 元気だった?」
美咲姉は満面の笑みで僕に聞いてきた。
「もちろん元気だったよ。 その様子じゃ、美咲姉も元気だったみたいだね。」
僕も微笑みを返しながらそういった。
なんだかんだで4人で会話しているうちに、白石さん夫婦と結唯がやってきて、親同士であいさつし始めた。
僕は結唯を見て「久しぶり。」と言うと、久しぶりだった緊張もほどけていつもの結唯に戻った。
「久しぶりだね、空! これからはずっとここで暮らすんだよね?」
「うん、そうだよ。」
「これでまた3人で遊べるね!!」
「いや、3人じゃないよ。」
『??』
僕と結唯、2人同時に頭に?マークを浮かべる。
「私はもう高2だしバイトもあるからね。 それに、君たち今年は受験でしょ? 遊んでばっかりじゃダメだからね。」
そうだ。
僕らは受験生だった・・・。
美咲姉の言葉で一気に現実味が・・・。
勉強はできないわけじゃないけど、やっぱり好きじゃない。
それは結唯も思ったらしく2人で「うぇ~」という顔をした。
「空、あんた明日学校があるんだから今日はゆっくり休みなさい。」
「え、学校って・・・。 母さん、僕来たばっかりだよ?」
「大丈夫よ。近くのところだから。」
「あら、空君は結唯と同じところだから安心して。」
結唯のお母さんまで・・・。
「だから、今日は遊んじゃダメだからね。」
美咲姉が苦笑しながら言った。
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