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利通「見立て通りだ。あやめの住む世界は合理的だ。」
たしかに、システム的にはすごいと思う。
私はまた頷いた。
あやめ「あー、もう夜中過ぎちゃってますよ?そろそろ寝ましょうよ。」
時計を見ると十二時をまわっていた。
だけど大久保さんは、
利通「駄目だ、眼がさえてしまった。」
あやめ「えー、そんな子供みたいな…。」
その言葉に大久保さんは少しむっとしたけど、ちょっと笑って、
利通「先に寝て構わんぞ。私はこの『てれび』とやらに興味がある。」
と、テレビの画面の前に座り込んだ。
あやめ「あんまり遅くならないで下さいよー…。」
利通「心配には及ばん。
明日はまた神社に行こう。」
はーい…、と私は生返事をして布団に潜った。
(好奇心旺盛すぎるよ…。)
などと思いながら。
【薩摩藩・大久保利通】
成る程、さっぱり分からん。
背後のあやめの気配を感じながら私は『てれび』に釘付けになっていた。
何を言っているのか、同じ日本語である筈なのに(時折英語らしいものも混じるが、)さっぱり理解できない。
それがまた興味深かった。
先ほどの『ぜいきん』の事といい、けいさつ……と言ったか?
実に合理的だ。
利通「少しばかり参考にさせて貰おう…。」
と言う私の呟きは、あやめは聞いていなかったようだった。
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