18人が本棚に入れています
本棚に追加
/94ページ
取りあえずその日は合宿所に泊まることにした。
あやめ「合宿期間は三日間ですから、それまでに過去に行かなきゃですね。」
私は部屋で布団を敷きながらそう言った。
利通「三日か…問題は無かろう。私にかかればすぐにでも見つけてやる。」
その自信、本当にどこからくるんだろ…。
逆に感心するよね。
あやめ「取りあえずどうしますか?もう寝ますか?」
布団も敷き終わったことだし、もう寝たい気もする。
けど大久保さんは、
利通「おいあやめ、この箱は何だ?」
と、テレビを指さして興味深げに尋ねてきた。
あやめ「え?それはテレビって言って……。うーん、映像を流すんです、電波受信して。」
利通「えいぞう?でんぱ?」
あーわかんないかぁ。
あやめ「だったらみせた方が早いですね。」
と言って私はテレビの電源をつけた。
パチ。
というスイッチの音と共にテレビの画面に映像が流れる。
利通「ほう。」
と、途端に大久保さんはテレビ画面に食いついた。
利通「箱の中に人がいる……いや、そんなキテレツな事はないか。どういう仕組みだ?」
あやめ「んー、簡単に言えば、カメラの動く奴を画面に映してる、みたいな感じですかね。」
利通「カメラとは『ふぉとがらふ』の事か。成る程…。」
本当に分かってるのかな?
少なくともテレビの裏側を詮索してるあたり、理解は出来てないよね。
そんな様子を見てると、なんだか可笑しくなってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!