ー第二話ー

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取りあえずその日は合宿所に泊まることにした。 あやめ「合宿期間は三日間ですから、それまでに過去に行かなきゃですね。」 私は部屋で布団を敷きながらそう言った。 利通「三日か…問題は無かろう。私にかかればすぐにでも見つけてやる。」 その自信、本当にどこからくるんだろ…。 逆に感心するよね。 あやめ「取りあえずどうしますか?もう寝ますか?」 布団も敷き終わったことだし、もう寝たい気もする。 けど大久保さんは、 利通「おいあやめ、この箱は何だ?」 と、テレビを指さして興味深げに尋ねてきた。 あやめ「え?それはテレビって言って……。うーん、映像を流すんです、電波受信して。」 利通「えいぞう?でんぱ?」 あーわかんないかぁ。 あやめ「だったらみせた方が早いですね。」 と言って私はテレビの電源をつけた。 パチ。 というスイッチの音と共にテレビの画面に映像が流れる。 利通「ほう。」 と、途端に大久保さんはテレビ画面に食いついた。 利通「箱の中に人がいる……いや、そんなキテレツな事はないか。どういう仕組みだ?」 あやめ「んー、簡単に言えば、カメラの動く奴を画面に映してる、みたいな感じですかね。」 利通「カメラとは『ふぉとがらふ』の事か。成る程…。」 本当に分かってるのかな? 少なくともテレビの裏側を詮索してるあたり、理解は出来てないよね。 そんな様子を見てると、なんだか可笑しくなってしまった。
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