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「カズヤ。それ、俺へのイタズラと違くね?」
拗ねたような色合いを含んだ声で、こうきが指摘した違いとは。
カズヤの唇が柔らかく触れた場所が、頬ではなく唇だったと云うコト。
「ふふ。だって、じんは特別だから」
この些細な違いが、こんなにも嬉しいなんて、やはり君の魔力は凄い。
その力は、女の子大好きな僕の友人を、ほんの数十分で惑わせてしまう。
うん、スゴいのは充分わかったから…。
「こんな可愛いカズヤ手込めにして、美人に囲われてるなんてっ……お前、ズルい!」
「だーっ、もう!違うから、全部誤解だからっ」
「てごめ?かこわれ…?俺、てごめなの?こうきくん、どういう意味?」
これ以上、他の男を無自覚に誑し込むのは止めてくれっ!
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