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「なんだそれ。そんなのわかんないだろ?」 (はぁ、これだからこいつめんどくさい) 志乃は少々苛つきながら、タバコを灰皿に押し付けた。 「分からなくないですよ。自分のことなので」 投げやりに返すも、添田は尚も続ける。 「再婚だって有り得るだろ。女を捨てるにはまだ早い」 志乃は無視することに徹した。 そこへ丁度良く二人分の定食がやってきた。 「いただきます」 志乃が軽く手を合わせてそう言うと、添田は少し驚いた様に志乃を見つめた。 視線に気づいたが、また知らないふりを押し通し、黙々と野菜炒めをお腹へ放り込む。 お腹へ放り込まれた栄養達が、志乃の体に浸透して行き、エネルギーがチャージされるかのような満足感が得られる。 (やっぱ、食事って大事なんだな・・・) 呑気に当たり前の事を思いながら箸を進めていると、添田がまた話し出した。
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