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一日中、重たい分厚い仮面を被り、やっと自分を出せるのが家である。
その日にあった色々を1人くだを巻きながら、時には呟き、時には叫び、時には泣きながら美味しい酒に付き合ってもらう。
そして気づいた時には朝を迎え、また志乃の一日が始まる。
それの何が悪いのか?
そもそもなんでそれを添田が知っている?
ビールがテーブルに到着した。
「乾杯・・・じゃないな。お疲れ」
軽くグラスを上げ、喉にビールを流す。
アルコールの浸透力に、思わず嬉しさがこみ上げてきそうになったが、志乃はポーカーフェースを貫いた。
「お前がな、酒好きなのは昔からだから別になんとも思わないよ」
「人に趣味趣向に口出しされるのは心外なので、それは有難いですね」
「でもこう言ったらなんだけど、お前離婚してから変わったよな。ってか、なんのためのキャラ変更?」
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