一日目

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リョウヘイ「....生きてるならいいな」 マコト「どうし....いっつ....」 リョウヘイ「はぁ、ちょっと動くなよ」 そう言って良平さんは手を僕の胸にかざす。 パァン マコト「うわぁ!?」 いきなり光ったと思ったらすでに消えていた。 リョウヘイ「....これでいいだろう」 マコト「?な、なんですか?今の」 リョウヘイ「治癒した」 マコト「へ?」 治癒?今のが? マコト「そんなわけが....ほんとだ!」 確かに体の痛みは消えていた。 だけどその後のリアクションは要らなかったな....。 マコト「そ、それより良平さん 今のって」 リョウヘイ「あぁ、化力だ」 マコト「そうですか」 リョウヘイ「名前は治力。使ったアビリティはライフだ」 そう言ってナイフを取り出して自分の腕に切り傷を付けた。 マコト「ちょっ!」 僕は短く悲鳴を上げるが、良平さんはそれを無視し手から光を出し傷に押し当てた。 パァン マコト「くっ!」 思わず目を瞑った。 目を開けると マコト「....治ってる」 リョウヘイ「....」 腕の傷が消えていた。 リョウヘイ「....こういうことだ」 良平さんはナイフをしまい、手を降ろす。 リョウヘイ「で、お前、なんでビルから落ちてきたんだ?」 そう言ってビルを見上げる。 リョウヘイ「真っ逆さまに落ちてきて....そこの木箱に落ちたから良かったものの」 マコト「実は、かなり強い堕魂と遭遇して」 リョウヘイ「それではたき落とされたってのか」 マコト「はい。その時に敬ともはぐれてしまいました」 リョウヘイ「そうなのか」 若干驚く素振りを見せる良平さん。  そんな意外だったかな?
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