悪魔の行為

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 何かが上手くいかなかったら、それは全部自分のせいな気がしていた。仕事で誰かがミスするのもきっと自分のフォローが足りないせいで、混んでいる電車で目の前の人が嫌な顔をするのも自分みたいな奴が近くにいるせいで、TVをつければ流れてくる悲しいニュースだって、自分なんかが生きているせいで悪影響が出ているんじゃないのかって。  自分なんか死んだ方が世間の為だって、それしか考えられなくなってさ。自分が生きているせいで、金や水や食料や空気や、あらゆる物を無駄にしているってね。  被害妄想っていうのか、こういうやつは。それとも自意識過剰なのかな。  まあ、くる日もくる日もこんなことしか考えていなくてさ、当然他人の視線が怖くて一日一回深夜コンビニに行く以外外に出られなくなって、部屋は滅茶苦茶で見た目もどんどん汚くなって、起き上がりもせずただひたすら布団の上でPCや携帯からタダで読める小説みたいなものを読み漁っていたんだよ。 「死んだ方が世の中の為だ」なんて思うくせに、何か面白い話がないか探すってのもおかしな話だよな。まあ、まともに眠れない日々が相当な期間続いたから、体を動かさなくてもいい世界に夢中になって現実逃避してたんだよ。  そんな中で、ある言葉に出会ったんだ。
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