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<体育館>
その頃体育館では委員長が答辞を言っていた。
裕:僕達は、今日卒業します。でも、本当はここにもう一人いたんです。彼女は1年前にある誘拐事件に巻き込まれてから起きないんです。ずっと...。でも、きっといつか彼女は目覚めるだろうと僕達は思ってます。だから、僕達は彼女が起きるのをずっとずっと待ってます。
蜜柑はこの裕の答辞を聞き、壇上に上がる扉から上がって
蜜柑:誰を待ってるって?待つのは今日までだよ。
みんな:蜜柑(ちゃん・さん・お姉様・先輩・etc)
棗は寝ていたけど、蜜柑の声を聞いた途端飛び起きて壇上まで走って行った。そして蜜柑にすがる様に抱きつき
棗:蜜柑。1年も目を覚まさないから心配したんだぞ。
蜜柑:ごめんな、棗...。俺ちゃんと聞こえてた。病室にきたみんなの声。
棗は泣きながら
棗:蜜柑。お前いつから意識はあったんだ?
蜜柑:1年前の誘拐事件のあった3日後くらいから。棗が授業に行った直後に意識は戻ったんだ。だけど、体が全然いうこと聞かなくて...。声も全然出せなくてすぐに睡魔が襲ってきた。それの繰り返しが1年間続いたんだ。でも、みんなが病室にきて話しかけてくれたりしたことは頭の中にだけは入ってきてた。ありがとう
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