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「やあ、こんにちは」
その人は言う。学年色から、三年生の男子生徒。
車椅子に座っている事以外に、失礼かも知れないけど特徴を見つける事が出来ないくらい普通な人。
強いて言えば、笑顔が貼り付けられたような作り物ぽい笑顔。
なんか、うさん臭い。
彼の普通さをかき消してあまりある登場、それが異常過ぎた。
僕達は、全く反応できずに固まってしまう。
「あれ? 驚かせちゃったかな?」
なんて、困ったようにしながらも彼は笑顔だった。
いつから――そこに居たのか――。
この場に居る誰一人として気付かないなんて事は、在り得ない。
僕一人が気付かないならまだしも、五十嵐やヒミコ、沙夜が気付かないなんて。
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